督促・停止・分納の“オペ文章”自動生成プロンプト集(社内向け)
督促・停止・分納の“オペ文章”自動生成プロンプト集(社内向け)
文章は速さ×一貫性×エビデンスが命。本稿は、#66督促/#74出荷判定/#79停止/#80分納/#82条項/#83通知テンプレの 運用を、プロンプト化して標準装備するための社内ガイドです。変数・ガードレール・監査ログの設計までセットで提供します。
基本原則(変数・スタイル・禁止事項)
- 差替え変数:
{{顧客名}}{{担当者名}}{{請求書番号}}{{金額}}{{期日}}{{入金期日}}{{支払リンク}}{{初回割合}}など。 - スタイル:件名は目的+識別子(例:
【ご確認】請求書{{請求書番号}})。本文は要点→根拠→選択肢→期限の順。 - 禁止事項:法的断定表現の乱用、根拠なき威圧、未承認の相殺容認、誤った期日/金額、社外に内部略号を露出。
- 監査:生成文は案件IDで版管理(#72)。金額・期日・条項は自動差込+人手レビュー。
督促:当日/+2/+7/+14の生成プロンプト
当日(フレンドリー確認)
システム指示:与信・督促の社内規程に準拠し、丁寧で協議的なトーンで。
ユーザー入力:
- 目的:入金予定日の確認(期日当日)
- 変数:{{顧客名}}、{{担当者名}}、{{請求書番号}}、{{金額}}、{{期日}}、{{支払方法}}、{{支払リンク}}
- 制約:本文は200〜280字、要点箇条書き、当日中の返信依頼。
出力形式:件名/本文(挨拶→要点→返信依頼)
+2営業日(停止予告/条件提示)
システム指示:#74出荷判定と連動、選択肢(前受・サイト短縮・分納)を明示。
ユーザー入力:
- 目的:停止予告と解決オプション提示
- 変数:{{入金期日}}、{{前受割合}}(例:30%)、{{短縮サイト}}(例:翌月15日)
- 制約:脅迫的表現を避け、<条件A/B/C>の選択肢を列挙、期日明記。
出力形式:件名/本文(予告→選択肢→期限→連絡先)
+7営業日(内容証明準備/分納合意提示)
システム指示:法務レビュー前提の案内文。#80分納条件(担保/保証/期限利益喪失)を簡潔に。
ユーザー入力:
- 目的:内容証明の準備通知と分納提案
- 変数:{{初回割合}}、{{回数}}、{{担保概要}}、{{提案有効期限}}、{{利率}}(遅延損害金)
- 制約:300〜400字、具体条件と有効期限、攻撃的表現NG。
出力形式:件名/本文(通知→提案→有効期限→返信依頼)
+14営業日(弁護士催告/保全着手通告)
システム指示:#75保全(仮差押・第三債務者通知・登記)を明示。確定した期日・金額のみ記載。
ユーザー入力:
- 目的:弁護士催告と保全開始の最終通知
- 変数:{{入金期日}}、{{請求書番号}}、{{金額}}
- 制約:250〜320字、断定的事実のみ、交渉窓口の一本化。
出力形式:件名/本文(通知→選択肢→期限→窓口)
停止/復旧/削除予告:生成プロンプト
停止予告(SaaS/保守)
システム指示:#79の縮退モード原則(閲覧/エクスポート維持)を含める。
ユーザー入力:
- 目的:API/新規作成の停止予告
- 変数:{{請求書番号}}、{{期日}}、{{停止予定日}}、{{SLA復旧}}(例:4h)
- 制約:200〜260字、代替手段(エクスポート)記載。
出力形式:件名/本文(理由→停止範囲→復旧条件→支払リンク)
本停止通知/復旧完了/削除予告
システム指示:削除は不可逆、延長は有償、Legal Holdの案内を入れる。
ユーザー入力:
- 目的:本停止/復旧/削除予告のいずれか
- 変数:{{削除予定日}}、{{延長申請URL}}、{{ヘルプURL}}
- 制約:各180〜220字、箇条書き1〜2行を含む。
出力形式:件名/本文(状態→次のアクション→リンク)
分納合意:簡易版/公正証書要旨の生成プロンプト
分納合意(簡易)
システム指示:#80の原則(担保/保証必須、期限利益喪失)を盛り込む。
ユーザー入力:
- 目的:分納プランの提示文
- 変数:{{総額}}、{{開始日}}、{{回数}}、{{分割金額}}、{{支払日}}、{{担保内容}}、{{保証人}}、{{利率}}
- 制約:条項風の箇条書き、社内起案向け。
出力形式:件名/本文(要旨→条項箇条書き)
公正証書化の要旨(執行認諾)
システム指示:執行認諾の標準文言(#82)を骨格に、本人確認と確定日付の記載を促す。
ユーザー入力:
- 目的:公証役場提出前の要旨確認
- 変数:{{合意日}}、{{当事者名}}、{{代理権資料}}
- 制約:120〜180字、リーガルトーン。
出力形式:本文のみ(要旨1段落)
第三債務者通知:生成プロンプト
システム指示:民法上の対抗要件(到達)を満たす記載を必須に。
ユーザー入力:
- 目的:売掛債権の譲渡通知(担保譲渡含む)
- 変数:{{第三債務者名}}、{{債務者名}}、{{請求書番号}}、{{金額}}、{{期日}}、{{譲受人名}}、{{譲渡日}}
- 制約:各項目を番号付きで簡潔に。送付方法(配達証明等)を明記。
出力形式:標題/本文(番号付き)
トーン別(フレンドリー/フォーマル/リーガル)切替
| トーン | 用途 | キーワード例 | 避ける表現 |
|---|---|---|---|
| フレンドリー | 期日当日/軽微遅延 | ご確認/手続き状況/お手間 | 催促/至急(過多) |
| フォーマル | +2〜+7営業日 | 予告/選択肢/期日までに | 威圧的断定/感情語 |
| リーガル | +14営業日以降 | 催告/保全着手/法的手続 | 不確かな断言/過度な非難 |
品質担保(ガードレール/チェック項目)
- 数値一致:請求・残高・期日を原本台帳と自動照合(#72)。
- 条項整合:遅延損害金・相殺・停止は契約条項(#71/#76/#79)と一致。
- 選択肢明示:支払/前受/サイト短縮/分納の解決ルート提示(#74/#80)。
- 到達担保:重要文面は内容証明/配達証明で到達証明(#75)。
- 版管理:送付前後の文面・承認者・時刻・宛先を案件IDで保存(7〜10年)。
運用:ワークフロー・権限・ログ保存
- 起票:担当がプロンプトに変数入力→生成。
- 承認:金額帯承認(〜50万=課長/〜300万=部長/超=役員)で文面ロック。
- 送付:メール+PDF化。+7/+14は法務レビュー。
- 保存:送達・開封・返信・合意のログを案件IDで保存。
完成例(Before/After)
Before(よくあるNG)
至急お支払いください。払えないなら訴えます。次回出荷もしません。
After(プロンプト出力例:+2営業日)
件名:【入金ご連絡のお願い/出荷条件の変更予告】請求書{{請求書番号}}
{{顧客名}} {{担当者名}} 様
未入金のため、{{入金期日}}までにご入金がない場合は、次回出荷を①入金確認後、②前受{{前受割合}}%、または③サイト短縮({{短縮サイト}})にて承ります。
ご事情があればご一報ください。解決まで伴走いたします。
FAQ
Q. プロンプトは現場が自由編集してよい?
骨格は固定、変数と選択肢のみ可変にします。編集は承認必須、送付後の改変は不可(版管理)。
Q. 法務チェックの基準は?
条項整合・事実性・到達担保・脅迫性の排除を満たすか。+7/+14、第三債務者通知、公正証書要旨は法務レビューを必須にします。
Q. 英文化はどうする?
テンプレを英日対訳で保持し、法域差(Late Charges, Acceleration, Set-off, Legal Hold等)を脚注化。海外は現地顧問レビューを通します。
ご相談・支援メニュー
- 社内向けプロンプトパック(日本語/英語・業界別)の整備
- 案件ID連動の自動差込・承認ワークフロー実装(#72/#81)
- 法務レビュー基準とログ監査の運用設計(#75/#81)
- 教育:90分ワークショップ&ケース演習(#81)
相談してみる(無料) 関連: サービス| 事例
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