銀行担当者に響く「強みの見せ方」チェックリスト

最新情報|第3弾 - 7本目

銀行担当者に響く「強みの見せ方」チェックリスト|数値・証憑・ストーリーで伝える実務ガイド

同じ決算書でも見せ方で評価は変わります。
本稿では、銀行担当者が「なるほど」と感じる数値根拠・証拠資料・説明順序をテンプレ化。 面談直前に整えるだけで印象が変わるチェックリストと、使い回せる資料構成を提供します。

結論(TL;DR)

  • 結論①:「数字 → 仕組み → 再現性」の順で話す。数字は月次推移で見せる。
  • 結論②:売上より粗利とキャッシュ。資金使途は回収シナリオまでセットで提示。
  • 結論③:良い点だけでなくリスクと対策を明示。これが最大の信頼材料。

説得のロジック(3段構成)

  1. 事実:数値と証憑で現状を客観提示(売上・粗利・在庫・回収・稼働)。
  2. 仕組み:強みの源泉(顧客基盤・リピート導線・在庫管理・人材/ノウハウ)。
  3. 再現性:KPI運用・改善サイクル・代替策で、継続性と安全性を証明。

銀行がまず見る数値と目安

指標見せ方アピールの要点
粗利率/粗利額月次推移グラフ(12–24か月)単価改定・仕入改善・製品ミックスでの上昇要因を明示
営業CF(キャッシュ)四半期推移+主要入出金内訳運転資金の健全性と返済原資の確認に直結
回収・在庫・支払(CCC)DSO/DIO/DPOの推移表回収短縮・在庫回転の改善策を数値化
固定費率売上対比と前年比固定費の抑制で損益分岐点が下がっていること
自己資本比率期末比較(直近3期)内部留保・利益剰余金の回復計画

信頼度を上げる「証憑パッケージ」

  • 売上上位10社の発注書/請求書/入金明細(顧客依存度の説明)
  • 在庫棚卸リストと回転率推移、滞留在庫の対策
  • 主要コストの見積比較表(仕入改善の根拠)
  • 受注残明細と生産/納期計画(将来キャッシュの見通し)
  • リスク一覧(価格高騰・為替・人員)と代替策

伝え方テンプレ(3分・10分)

3分版(面談冒頭)

  1. 現状サマリー(売上・粗利・営業CFの最新値)
  2. 強みの仕組み(顧客構成・LTV・ミックス)
  3. 資金使途と回収シナリオ(KPI・時系列)

10分版(深掘り)

  1. 月次推移グラフ(売上/粗利/CF)
  2. CCC改善計画と数字目標
  3. リスクと代替策/セーフティネット

強みの見せ方チェックリスト

  • 売上・粗利・営業CFの月次推移を準備した
  • 上位顧客の構成比と依存度、代替顧客の見通しを提示できる
  • 回収・在庫・支払の改善KPI(DSO/DIO/DPO)を設定した
  • 資金使途→収益化→返済の時系列シナリオを図解した
  • 主要数値の証憑(発注/請求/入金・棚卸・見積比較)を束ねた
  • リスク一覧と代替策・トリガー条件を明示した
  • KPIレビューの運用ルール(週次/月次)を示せる

FAQ

Q. 赤字期でもアピールできますか?

A. 可能です。改善の手当(固定費削減・価格改定・回収短縮)と月次での持ち直しを数字で示すことが重要です。

Q. 担当者と役席で説明は変えるべき?

A. 担当者には詳細の積み上げ、役席には要点サマリーとリスク管理方針を先に提示するのが効果的です。

Q. 担保が弱い場合は?

A. 返済原資(営業CF)と再現性の高い受注/LTVで補完。モニタリング前提の契約条件をこちらから提案するのも有効です。

ご相談・サポート

当社では、面談資料テンプレ(月次グラフ・CCC表・資金使途シナリオ)と、証憑パッケージ作成をセットでご提供します。
「準備のやり方を一式揃えたい」という方はご相談ください。

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  • カテゴリ:資金調達・金融
  • 公開日:2025-08-11
  • 更新日:2025-08-11
  • タグ:#資金調達 #銀行交渉 #KPI #キャッシュフロー

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Shige