返済猶予(リスケジュール)を依頼する前にやるべきこと

資金繰りが厳しくなり、借入返済の継続が難しい場合、返済猶予(リスケジュール)の交渉が選択肢となります。
しかし、準備不足で依頼すると金融機関の信頼を失い、逆に今後の取引に悪影響を与えかねません。
ここでは、依頼前に必ずやるべき3つの準備を整理します。

リスケ依頼前の3つの準備

① 現状資金繰りの把握

数字で状況を説明できるように

  • 今後6か月〜1年の資金繰り表を作成
  • 売上・経費・返済額を月別で可視化
  • 赤字要因と現金不足の発生時期を明確に

金融機関は「なぜ返せないのか」を具体的に知りたがります。
感覚ではなく数字で説明できるようにしましょう。

② 改善策の提示

返済再開までの道筋を示す

  • 売上回復策(新規契約・販促・価格改定など)
  • 固定費削減案(家賃交渉・外注削減など)
  • 資産売却や追加資金調達の検討

単なる「待ってほしい」ではなく、改善のために何をするかを示すことが信頼回復の鍵です。

③ 代替案と希望条件の明確化

交渉を有利に進める

  • 元金据置期間の希望(例:6か月)
  • 返済額の減額案
  • 返済期間延長の希望年数

具体的な条件を持っていくと交渉がスムーズになります。
「お任せします」ではなく、実行可能な条件を提示しましょう。

まとめ

返済猶予の依頼は、事業継続のための重要な交渉です。
現状把握 → 改善策提示 → 具体的条件提示の順で準備すれば、金融機関からの信頼を保ちながら交渉を進められます。

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Shige