資金調達後3年間の資金管理の鉄則

融資や出資で資金調達に成功しても、その後の管理を誤れば資金はすぐに底をつきます。
特に調達後3年間は、事業の軌道に乗せる重要期間であり、資金管理の精度が事業の成否を分けます。

3年間の資金管理で守るべき3つの鉄則

① キャッシュフローの月次管理

資金の流れを数字で把握

  • 毎月の収入・支出・残高を記録
  • 売掛金回収と支払期限のズレを確認
  • 予算と実績を比較し、乖離要因を分析

「黒字倒産」を防ぐには、利益よりも現金残高の管理が優先です。
月次の資金繰り表は必ず更新しましょう。

② 固定費のコントロール

毎月出ていくお金を抑える

  • 人件費・家賃・リース料などの固定費を最適化
  • 契約更新時に条件を見直す
  • 外注と内製のバランスを再検討

固定費は一度増やすと減らしにくい性質があります。
調達直後は「必要最小限」を意識しましょう。

③ 予備資金の確保

想定外に備える資金バッファ

  • 最低でも3か月分の固定費を確保
  • 補助金・助成金の活用で内部留保を厚く
  • 余剰資金は安全性の高い運用先へ

売上が急減しても持ちこたえられるだけの資金余力があるかが重要です。

追加のポイント

  • 利益が出ても再投資は慎重に: 設備投資や人員増は資金余力を見て判断
  • 資金繰りの先読み: 半年先までの現金残高予測を作成
  • 金融機関との関係維持: 定期的な業績報告で追加融資に備える

まとめ

資金調達はゴールではなくスタートです。
月次キャッシュフロー管理・固定費コントロール・予備資金確保の3つを守ることで、調達後の3年間を安定して乗り切れます。

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Shige